長い間どこかに置き忘れていた自担運が珍しく活躍してくれたお陰で、初日に観劇することが叶いました。ありがとう私の大倉名義🙏
という事で物覚えの悪い私の為の覚え書き&個人的考察(なので、違うと言われても責任終えないです)
とりあえずの覚え書きメモφ(..)
- ウイスキーのラベルはGREEN RIVER
- メアリーはお酒飲まない
- パイプ吸うのはジェームズとジェイミーのみ
- ジェイミーが外出する時の服装可愛い。カンカン帽に胸ポケットにちっちゃいお花入ってる
- エドモンドの外出する時の服装は七五三
- ジェームズは結婚指輪してるけどメアリーはしてない
- 【食事】というワードがやたら出てくる割に飲むシーンしかない
- ピアノ弾くジェイミー
- ノールックネクタイ結びジェイミー
- 10$がちゃんと10$
きっと私がメモ持って入ってたらメモってたであろうポイント。うっす…
他の人も言ってる通り、初見では結構難解な舞台だったな~。
大倉くんの舞台で言うと、蜘蛛女と比べる(のはおかしいけど)と、圧倒的に言い合いのシーンが多すぎて&1対1だけじゃなく4人が同時に話し出すことも多くて、更に感情むき出しで言い合うから早口のシーンも多くて聞き取れない単語とか多かったので、あらすじだけでも頭に入れておけば良かったなと思った
ので、次に観るときは事前にパンフレットを読み込んだ。初見の時にもパンフ読んでたけど、あまりネタバレ観るのもなと思い大倉くんのページしか読んでなかった(ので、わからなかった)
とりあえず冒頭のフィリップ・ブリーンの項目。そしてその後にあるユージン・オニールの半生についての項目。
この部分を頭に入れてから観るだけで大分流れがわかりやすかった会話が聞き取れた気がする(多分単に事前情報を入れなさすぎた)
【夜への長い旅路】は、ユージン・オニールの家族の事を描いた実話。
そして、劇中での名前がちょっとだけ違う。
オニール家→タイローン家
母エラ→メアリー
兄ジェイムズ・ジュニア→ジェイミー(これは多分よくある呼び名的なことかと)
そして
弟ユージン→エドマンド
この、【エドマンド】という名前、実は劇中にも出てくる、この家族に暗い影がかかり始めるきっかけとなる、亡くなった次男ユージーンの実の名前なんだよね。
劇中のエドマンドは実際にユージンで、劇中のユージーンが実際はエドマンド。
って台詞もあったし、これはその(実際の)ユージンが(実際の)エドマンドの代わり、というある種親の呪いのような言葉をなぞって皮肉って描いたのかな…とか思ったらなんかもう皮肉越えて切なすぎて辛すぎるじゃないか…
父・ジェームズは俳優。
『昔は期待の若手俳優5本の指にも入っていたんだ!』
って台詞の通り、とても男前の俳優で未来を期待されていた。当たり役の作品も出来た。
が、金に目がくらんで金になる作品を何度も何度も演じ続け、俳優としてのそれ以上の成長を捨てた。らしい。
そしてその『当たり役の作品』『何度も演じ続けた役』がモンテ・クリスト伯の主人公、エドモン・ダンテスらしい。まじか。
ニューロンドンにあるオニール家の別荘名も【モンテ・クリスト・コテージ】っていうらしい。
もしかしてこれがこの舞台の別荘なのかな?(まだ読み込めてない)
海外の人って、長男に父親の名前を継がせて【○○ジュニア】ってなる場合があるけど、それを考えると長男ジェイミーはジェームズ・ジュニアだし、本当は次男として生まれていた劇中名ユージーン、実名エドマンドの名前はこの父の当たり役エドモン・ダンテスから取られたのかなあ~なんて思ったりした。
奥さんのメアリーを今でも大切に思っているしなんだかんだ息子達の面倒もみてるけど、極度のケチ。
でも多分本人はそこまでの自覚なしっていう一番最悪なパターン…
母・メアリーは主婦(多分)
昔は女学校でピアノを習っていて、シスターになるのが夢だった。
父の仕事のつてを使って当時人気俳優だったジェームズの舞台終わりに会わせてもらい(昔もこういうのあったのね)そこで恋に落ちた。
シスターになる夢をそこで捨てた…というよりはジェームズに夢中になりすぎて…って感じがしたんだよな…
ラストのシーンで『私はシスターになるのです』みたいなセリフがあるんだけど、だからやっぱシスターの夢はずっとあったんだろうな。
だけどね、結婚してしまうと(と言うか男性と関係を持ってしまうと)シスターにはなれないからね。
ジェイミーを生み、その後次男ユージーンを生み。
そのユージーンがまだ赤ちゃんの頃、仕事の巡業?先に妻のメアリーを呼んだジェームズ。
幼子がいるのに家政婦に預けてジェームズの元へと向かったメアリー。
麻疹を患っており、絶対にユージーンに近づくなと言われていたのに近づいてうつしてしまい、結果ユージーンが命を落とすきっかけとなってしまったジェイミーは当時5歳。
この頃から不安定になり、ユージーンの代わりにエドマンドを出産。
出産後のあれそれでモルヒネを服用するようになり、モルヒネ中毒になってしまうメアリー。
事柄だけを並べると確かに気の毒なんだけど、幼子がいるのに妻を呼んだ・幼子を置いて旦那の元に向かったのは確実に大人の責任だろうに、当時たった5歳だったジェイミーに『親に構って貰えなかった腹いせにわざとやったんだ!』と34になった今でも責めていることを考えると、うーんどうなの?という感じにもなる。
ジェームズもメアリーも、自分の事が一番その他の事は二の次なんだけど自覚がない…って言う感じに見えるんだけど、これあくまでも客観的な視点じゃなく作者本人であるエドマンド側から観た姿だからなのかなとも思った。
それは、兄ジェイミーの描かれ方。
兄・ジェイミーは父の七光りで俳優(売れてないらしい)(あの顔使えば金なんて黙って入ってこない??)(私が出そうか??)
仕事もうまく行かず、34で親のすねかじり、酒と女が大好きで、金が尽きるまで飲み明かす…
けど、とても弟想い。
さっきも言った通り、ジェームズやメアリーについては結局自分の事しか考えていない両親のような描かれ方なんだけど、なんかこのジェイミーだけは違ったんだよな~
酒と女が大好きで~みたいなだらしない一面があるんだけど、なんだかそれが最低な描かれ方ではなく下手するとチャーミングな描かれ方にさえ感じてしまう。
きっと、【ユージーンを死なせてしまったジェイミー】と、【ユージーンの代わりに生まれたエドマンド】と言う、ある種親のエゴと運命のフィルターをかけられた兄弟だからこそ、共通意識?があって憎めなさのようなものを感じた
ジェイミーは自己肯定力が限りなく低くて、自分はダメな人間だ自分にはなにもないってずーっといい続けてたな
大倉くん自身も色んなインタビューで言っていたけど、長男なのに・長男だから…って言われ続けてきたんだろうな…と思うととても切ないな。
そして親に甘えることが出来ない子供時代があり…となるとね
ちょっとこのジェイミーについてはもっと深く考えてみたいな~と思ってるので、多分追記する
あ、あとジェイミーめっちゃ口悪い。
『あのクソジジイ』とか『くそっ!』とかよく言う
そして女の趣味の範囲がめっちゃ広い、流石女好き(褒めてない)
劇が始まるまでてっきりキャサリン(女中)に手ぇ出すのかと思ってたけどその気配はなかった←
弟・エドマンドは新聞記者
初日の舞台では気付かず、パンフ読み込んでマジ!?と思い再び舞台観てわかったんだけど、【夜への長い旅路】のエドマンドは服毒自殺を図った後の話なんだね
確か夜中のジェームズとエドマンドとの言い合いの最中にちらっとそのはなしをしていたような(気がする)
エドマンド自身がユージン・オニールだからこそ、主演の位置ではないものの其々の家族との言い合いのシーンが多かったなと言う印象
ユージン・オニールは生前、『この戯曲を絶対誰にも見せるな上演もするな』と言ったらしい。
自分の家族の、一見幸せそうに見える家族の影の部分をこれでもかと言うほどに書き綴ってるんだもんね、そりゃそう言うわ
ジェイミーと同じく、エドマンドについてももう少し観てみたいな~。
やっぱジェームズやメアリーは、勿論本人達の本当の性格や思いは別にしろ割と子供から観た両親の目線としてはわかりやすいんだよね
この兄弟についてはもう少し観てみたい
この物語自体はとある日のタイローン一家の話を書き綴っているんだけど、みんながみんな本質に触れないように上っ面だけで語っている日中、夕方を越えてお酒も入り(メアリーはモルヒネを打ち)言いたいことを言い合う夜、メアリーが寝静まるまでみんな気配を伺っている夜中って感じのパート
夜への長い旅路と言うより夜明けまでの長い旅路って感じかな
他人から見たら確かに不幸な一家なのかもしれないけど、外から見た姿と実際の姿が違うように、この一家だけでなく色々とかかえている家族はあるよなあ~という感じかな、まあ不幸は重なりすぎだけどネ
結局、まだちゃんと考察できていないという(笑)
でもまあ、其々の性格だったり特色がわかるとあの膨大な量のセリフも聞き取れる気がする、頑張れ、自分
そして何より、この物語の数年後にはみんな亡くなってるんだよね、悲しい
どうか、この一家が天国で観ていてくれたらいいなあ~
⭐追記
ジェイミー、母親には『失敗作』父親には『出来損ない』って言われて可哀想すぎる…でもほんとに兄弟仲は良いね。
ジェイミーは何か貰うと必ずエドマンドと山分けする。からこそ、当然のようにエドマンドもジェームズからのお小遣いをジェイミーと山分けする…嗚呼…
ラストシーン観てて思ったけど、メアリー(と言うか、作者ユージンオニール作中エドマンドから観たメアリー)って、いつまで経っても少女みたいな人だったんだろうな、良くも悪くも。
『シスターになりたい、けど愛する人とも一緒になりたい』
って、夢物語だもんな。シスターになりたいとマザーなんちゃら(名前忘れた)に言った時に反対された(と言うか『俗世を観てそれでも諦めきれなかったら戻ってきなさい』と言われた)事も、結局は『シスター』と言う存在に憧れてただけなのを見抜かれたのでは、と
ところで、メアリーがジェームズと初めて会った舞台終わりの舞台って、やっぱりモンテ・クリスト伯なのかな
ジェームズがジェイミーのこと、『本当は俺の名前を継がせるはずだった』ってのがやっぱジェームズジュニアなのね
アイルランド系移民のジェームズはアイルランド系クリスチャンのシェイクスピアが大好き
シェイクスピア習得した方がいいのかな…
劇中では触れられてないけど、描かれてる時系列で言うとエドマンドは服毒自殺未遂後であり、バツイチなんだね
ジェイミーたんは結婚しないのかしら
意図的かはわからないけど、ジェームズとエドマンド・メアリーとジェイミーは怒り方?怒鳴り方?がなんか似てる。気がする
ジェームズ&エドマンドはがーって怒る感じだけど、メアリー&ジェイミーはきつめの言葉で責めた後に我に返って取り繕う感じ…
と言うか、メアリーは重度の躁鬱病って感じだよね、まあクスリやってるしね…
ジェイミーはなんかこう、性格的にああやって育ったから卑屈になりがちって感じもする
親の愛が欲しくて、それを一手に受けてるエドマンドが妬ましいジェイミー
でも、そのエドマンドの事はやっぱり愛しているし、エドマンドもユージーンの代わりとして親の愛を期待を受けていることがもどかしくて、それでもジェイミーのことをとても慕っていて…なんかほんと悲しい
『そうだよ?だって兄さんもいつも何かもらったら山分けしてくれる』
『ママの可愛い子パパのお気に入り、我が家の希望!!』
このセリフがとても苦しい
Oclubの『愛をお金で買うしかなかったんだよ』の一言が、ジェイミーの「他に愛をくれるところがあるか?」に繋がるのか…!!と今更ながらに思った。
やっぱり大倉くんの考察聴いてみたいしシナリオブック的なの出して欲しい
7月4日東京楽日、『ママの可愛い子パパのお気に入り我が家の希望の星』の台詞がなくなってた。けど、どこだったかわからんくらい自然に抜けてた